カニとサザエ

久々に奥様と一緒に買い物に行った。
太田が大好きな鶏肉選びに専念しているころ、鮮魚売り場にたたずむ謎の中国人女性が一人…
そこには活きのいいズワイガニさんがいた。
狭っ苦しい発泡スチロールの箱の中でモゾモゾしてる。
そんなカニさんを奥様はジ~っと見つめている。一目惚れでもしたのだろうか?

「これ美味しいですか?」
そりゃ~美味しいに決まってるよ。こんだけの値段で不味かったら太田は暴れるよ。

さらにしばらくカニさんをジ~っと見つめて、

「これ美味しいですか?」
なぜ同じ質問を二度する?っていうかいつまで見つめてる気だ?

「私これ食べたことないね」
そうだったかなぁ?一緒に食べた記憶あるんだけどなぁ?
っていうか食べたいの?欲しいの?だったら買えばいいじゃない。

「誠一これ食べたいですか?」
自分が食べたいんでしょ?欲しいなら欲しいって言えばいいのに…

しばらくカニさんを見つめた奥様、少女漫画のようなウルウルした瞳で太田を見つめ

「誠一、これ買って!」
はいはい、いいですよ…。

っていうか、太田が払うんかい!?
生活費じゃなく、太田のポケットマネーでカニ買えってか?
自国の金は使わないで、日本のODAに頼ってるどっかの国みたいなことするなぁ…
っていうか、奥様はそのどっかの国の人だった。
まっ、いっか!奥様が喜ぶならカニくらい買ってあげるさぁ。

家に帰ってさっそくカニを蒸す。(中国人は茹でずに蒸す)
大皿にデ~ンと乗っかった丸ごとのカニさん、さぁ食べようと思ったら、

「待って、これ写真撮るね!」
えっ、写真?なっ、なぜ写真?なぜ写真を撮る?なんで…?

「変ですか?誠一も中国で料理の写真撮ってたね!」
いっ、いや、それとこれとでは話が違うような…違わないのか?
日本人が観光に行った時、現地の料理の写真を撮るのと同じ感覚なのか?
でもここは自宅だぞ…??? まっ、ま~いっか!

海沿いの村に住んでたくせに、海のカニを食べたことが無いんだから、そりゃも~珍しくてしょうがないって感じだ。
カニでこれだけ喜んでくれるなんて、まるで昭和の子供みたいだよ。

「後でこの写真中国に送るね!」
えっ、そこまでするの?そんなに珍しいもんか?

「上海の蟹より美味しいね」
いや、美味しいとかって問題じゃなく、珍しいかどうかって問題なんだけど…
それに、上海蟹の方がよっぽど珍しいと思うんだけどなぁ…

さらにはカニと一緒に買ったサザエを食べながら(これも買わされた)

「こんな美味しい貝、初めて食べたね!」
サザエは前にも食べたことあるくせに何をわけのわからんことを…
それともサザエの壷焼きは初めてってことなのか?
ど~でもいいけどそのサザエ、おもいっきし中国産って書いてありますが…?

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